貯金がない彼との結婚をどうするか:自立を手放してこそ深まるパートナーシップ【お悩み相談室】

お悩み相談室

一人で頑張るのが当たり前になっている人にとって、誰かに頼ったり甘えたりするって、とても怖いことだったりします。

でも、その怖れを乗り越えていくことで、深まる絆があると思うのです。

サトヒさん、こんにちは。

私には40代半ばの年上の彼がいます。知り合って一年になりますが、とても仲良くしています。それぞれの両親にも挨拶を済ませ、近々結婚して子供や家を数年後ぐらいには持ちたいねと話していたのですが、最近になって、彼には貯金が全く無い事が分かりました。

話を聞くと、私と出会う直前に転職するまで、長年働いていた職場でそこそこの給料はもらっていたようなのですが、購入した物件を売却した際に損をしたのと(バツイチで子どもは無し)、計画性を持って貯蓄してこなかった事が主な理由のようです。

仕事には真摯に熱心に取り組んでいて、異例の速さで昇進したりと(職場事情でこれ以上の昇進は望めず)頑張っています。知的で誠実な人柄と、特に散財している様子はなかったので、勝手に幾らか蓄えはあるものと思い込んでいました。

今後、必要になるであろう額を割り出して話し合うと、貯金もままならない今の仕事からの転職も考えると言ってくれましたが、本音は気に入っている今の職場を離れたくないようです。

私は少し貯金がありますが、養育費や物件購入が一人で賄えるほどの額からは程遠いですし、貯蓄年数が長くない事を考えると、なかなかポジティブ思考になれず。

理想は、彼と金銭的余裕のある暮らしをすることですが、ゴールが遠すぎて叶えられるような気がしません。

ズルズルと思い悩むより、彼とこのまま頑張るのか、新たな一歩を踏み出すのか・・早く決めて前進した方がよいのではないと思うのですが、決断できず困っています。

どうぞよろしくお願いします。

(Tさん)

Tさん、ご相談ありがとうございます~!!!

結婚を前向きに考えていた彼に、実は貯金が無かったことを知って、今後の身の振り方について、迷いが生じてしまっているのですね。

確かに、新しい生活基盤を整えていくには、それなりのお金が必要ですよね~

当てにしていた・・・というと表現がアレですが、Tさん自身が将来を見据えて、自分なりに計画的にお金を貯めたりしてきた分、同じようにパートナーも、それなりの準備をしてきてくれているだろうと期待するのも当然だと思いますし

実はそうでは無かった・・・つまり、ネガティブな方に期待を裏切られたという事実に、驚いたりがっかりしたりしてしまうのも、無理はないと思います。

「え~!?!?」って感じ。

なんだか、今後イメージしていた二人の未来に、シャッターを下ろされたような感覚すらするかもしれません。

ちなみに、それまでは二人の間であまりお金の話はしてこなかったのでしょうか?

お金の話って、なんとなく聞きにくい事だとも思うので、いよいよ、将来の話が明確になってきて初めて、ようやく触れられた話題なのかもしれませんね。

将来の不安というのは、案外漠然としているものですが、

>必要になるであろう額を割り出して話し合う

という具体的な行動が取れちゃうTさんは、とても冷静で頭の良い方なんだろうなぁと感じました^^

で、実際必要になるであろう額は、どうにもならないような額だったのでしょうか?

将来のことって、意外とよくわからないものです。

計画を経てたからといって、その通りに進むとも限りませんし、収入が今のまま変わらないということもないでしょう。

シミュレーションは、あくまで今の自分たちベースでのシミュレーションですよね。

突然、どこかの大富豪の遺産が転がりこんできたり、どんな臨時収入があるかもわからないですしね♪(私のちょっとした夢ですが。笑)

どうにかなる気がしない不安

頂いた文章を読んで感じたのは、Tさんは「どうにかなるだろう」って思えないから不安なんじゃないかな~?ということでした。

「どうにかなるだろう」っていうのは、「自己信頼」なんですよね。

自分だったら、どうにかできる、どうにかなる、どうにかする。

そんな風に自分を信頼する気持ち。

それは、自分ひとりでどうにかできる自分という意味だけではなく、誰かに助けてもらえる自分、誰かと協力していける自分、というのも含むものだと思うんです。

私だから大丈夫、きっとやれる。

どんな状況でも、どうにかなるし、幸せになれる。

そう思えないことが、実は一番不安だったりするのです。

で、Tさんは、本当はお金のことじゃないところに、根本的な不安があるんじゃないかな?なんて風にも思いました。

お金って、そのものがニュートラルな分、人の思いを強く反映するものだと言われています。

なので、お金の不安に見せかけて、実は違う不安が映し出されているのではないかな?と感じました。

本音を伝えられていますか?

>ズルズルと思い悩むより、彼とこのまま頑張るのか、新たな一歩を踏み出すのか・・早く決めて前進した方がよいのではないと思うのですが、決断できず困っています。

出産のタイムリミットというのがある以上、どうしても女性の方が、結婚について真剣に考えざるを得ないものですよね。

ただ、Tさんが「ズルズル思い悩んでしまう」のは、それだけ彼を好きで、大切に思っているからだと思うのです。

子どもが欲しい気持ち
彼と一緒に生きていきたい気持ち

それらが叶わないかもしれないという不安が元々Tさんの中にあって、それが「お金」という問題を通して表現されているんじゃないかな?とも思いました。

ちなみに、Tさんは彼に対して、感情レベルで色々と話をすることはできていますか?

きっと、普段から仲良く色々な話をしているのだろうし、だからこそ今回のお金の問題でも、これからどうすべきかをきちんと相談できているのだと思います。

でも、Tさんの感じている気持ち・・・それは不安だったり、嫌な気持ちだったり、自信のなさだったり、悲しいことだったり、寂しいことだったり

特に自分があまり感じたくないような、ネガティブな気持ちを感じた時に、それを正直にパートナーの方に伝えられていますか?

もしかしたら、Tさんはそういう感じていることのアレコレを、自分の中だけで処理しようと頑張りすぎてしまうことがあるんじゃないかな?

きっとそれは、相手に迷惑をかけたくないとか、ネガティブな感情で傷つけたくないとか、パートナーを思いやる気持ち故の行動なのだと思います。

大切な人だからこそ、なるべく負担をかけたくないですもんね。

でも、そうやって一人で頑張ろうとしていると、不安だけがどんどん膨らんでいって、自分ひとりではどうすることもできない無力感でいっぱいになって、自分の望んでいるものを諦めざるを得ないような気がしてくるものだと思うのです。

「私が、それを望むからダメなんだ・・・」と、どこかで自分を責めるような気持ちもあったりするのかもしれません。

Tさんは、もっと彼に甘えてもいいんじゃないかな?と思うんです。

もっとワガママを聞いてもらって、もっと望むことを叶えてもらって、ネガティブもポジティブも含めた、ありのままの自分をまるっと愛してもらったら良いんじゃないかしら。

>今後、必要になるであろう額を割り出して話し合うと、貯金もままならない今の仕事からの転職も考えると言ってくれましたが、本音は気に入っている今の職場を離れたくないようです。

「今の仕事からの転職も考える」という彼の言葉。

なんだか、Tさんはスムーズに受け取れない何かがあるような感じがしたのですが、いかがでしょうか?

必要な額が明確になり、彼はそれに向けて転職を考えても良いと言っている。

もちろん、転職もスムーズに行くかわからないし、瞬間的な負担はあるとは思います。

でも、彼はTさんの思いを感じて、将来のために前向きに動いても良いと言ってくれているわけですよね^^

彼は、前の職場でも長く働いていて、その後転職した今の職場も気に入っているというのだから、きっと人に恵まれて、自分の居場所をうまく見つけられる才能のある人なのだと思うんです。

そんな彼を信頼して、「私のために頑張ってくれてありがとう!」って、気持ちを受け取ってみても良いのではないでしょうか?

そこに、なんとなく申し訳なさとか、遠慮とか、悪いことをしているような気持ちを感じているのだとしたら、そこには、Tさん自身が自分の望むものを受け取らないようにしている思考パターンがあるのかもしれません。

それはつまり、望む幸せを自分に許可できない、ということ。

そこには、自分自身の価値を信じられずに、不安を感じている自分自身がいるのかもしれませんね。

受け取り上手を目指してみる

>私は少し貯金がありますが、養育費や物件購入が一人で賄えるほどの額からは程遠いですし、貯蓄年数が長くない事を考えると、なかなかポジティブ思考になれず。

きっと、Tさんは長い間、ずっと一人で頑張ってきたんじゃないかなぁ?と思うんです。

色んなことを、自分でどうにかして、なるべく人に頼らず、甘えず、自分の力で道を切り拓こうとしてきたし、実際にそうしてきたんだと思うんです。

「迷惑をかけないように、負担にならないように、私が頑張って、どうにかしなければ」

そんな思いを、どこかで感じてきたようなことはありませんか?

今回のお金の問題に対しても、自分でどうにかしなくちゃ、一人で賄わなければ、と気負いすぎてしまっているのかもしれません。

そしてそれが、Tさんのプレッシャーとなって、これからの未来に影を落としてしまっているようにも感じます。

今回、一緒に生きていきたいと思える相手に出会えて、Tさんは今までのパターンを変える時がきたのかもしれませんね。

つまりそれは、「受け取り上手」を目指すということ。

一人でがんばってきた人にとって、誰かに頼ったり甘えたりするって、すごく勇気がいることです。

こんなこと言ったら、迷惑じゃないかな。
本当の私を知ったら、離れてしまわないかな。
頼んだところで、助けてもらえないかもしれない。

色んな怖れを超えて、自分の心を開いて正直になるって、すごくすごく勇気がいりますよね。

でも、パートナーシップって無意識にバランスを取り合うようにできているので、Tさんが弱音を吐いたり、頼ったり、甘えたりするほど、彼が強く、たくましくなっていくものなのです。

男性って女性が想像するよりずっとタフだし、女性の役に立つことで、自信が持てる生き物なんだそうですよ^^

なので、遠慮なく甘えて大丈夫なんだと思うんです。

むしろ、喜んで受け取ることが、彼のためにもなりますしね^^

Tさんの心が、新しい一歩を踏み出したいと感じているのならば、もちろんそうするのが一番だと思うのですが

彼のことを思うからこその迷いなのだとすれば、Tさんの感じている怖れを、正直にそのまま、彼に伝えてみてからでも遅くはないんじゃないかな、と思います。

そのためには、まずは自分が感じている怖れや不安と向き合うこと。

自分が何を怖れているのか、本当はどうしたいのかを自分自身に問いかけて、その答えがどんなものであれ、肯定してあげること。

自分の中から湧き上がる思い全部に、マルをつけてあげてくださいね。

>理想は、彼と金銭的余裕のある暮らしをすることですが、ゴールが遠すぎて叶えられるような気がしません。

金銭的余裕のある暮らしって、具体的にどんな暮らしでしょうね?

こんな結婚生活がしたいとか、こんな環境で子育てがしたいとか、具体的にイメージできていますか?

そして、そのイメージを彼と共有できているでしょうか?

彼のことを先回りして慮って、彼に言わずに押し込めてきた気持ちがあるのだとしたら、それらを少しずつ彼に伝えてみるのもアリだと思います。

お金のある無しに関わらず、自分が「本当はこうしたい」と思っていることを共有し、受け入れてもらえるという安心感が、実はTさんの心を一番支えてくれるんじゃないかと思うのです。

いっぱいいっぱい考えて、不安になってしまっている自分を、ぎゅっーと受け止めてあげてください。

真剣に自分と彼の将来を考えるからこそ、悩むんですもの。
そんな一生懸命でけなげな自分の思いに、丸ごとOKを出してあげてくださいね^^

それがきっと、彼と素直に向き合う勇気にもなってくれると思います。

もし、一人でうまくできないときは、私たちカウンセラーを利用するのもひとつの方法です♪

優秀な弟子どもが両手を広げて、待ってますよ~!

ココロノオフィス

Tさんが、Tさんらしい幸せなパートナーシップを築けることを心から応援しています!

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