上の子にばかりイライラするのはなぜ?:母は娘に自分自身を投影する【ココロノマルシェ】

ココロノマルシェ

【イライラから解放されたい】

母親というのは、娘…特に第一子女児に、自分自身を投影しやすいものだと言われています。

心の傷があれば余計に、自分が必死で我慢してきたことを、娘さんにもそうすべきと思ってしまうものだし、自分の気持ちをわかって欲しいと期待してしまい、思い通りにいかないことにイライラしてしまうものだと思うのです。

イライラを手放すには、まずは自分の心の傷を癒すこと。過去の未消化な思いを解放し、自分を幸せにすることを最優先に考えてみてはいかがでしょうか。

******************

ココロノマルシェにご相談頂いた内容に回答しています!

ココロノマルシェ
心理カウンセラー根本裕幸のお弟子さんがあなたのお悩みにオンラインで答えます。

私は、娘、10歳と5歳の子がいます。

10歳のお姉ちゃんに頼まれごとをされるとほぼ99%、むかつきます。

5歳の子は、忙しいさによってですが、例えば、宿題がないといわれ探すけど、彼女は、人任せ、人に甘え過ぎ、人をあごで使うな、あんたの奴隷じゃないと私は、いつも怒ってしまいます。

なんで私ばっかり働かなきゃいけないの?

休ませてよと心で叫んでいます。

具合が悪くて人がたすけてほしいとお願いしても、無理といわれます。

わたしは、12歳で母を自殺でなくし、父は、妹を溺愛、私は、叩かれたり、妹は、かわいいけどお前は可愛くないなんていわれ、貧しい家で私は高校生のとき、親からは何も買ってもらえないから、せがむこともできる状況もわかっていたので、バイトばかりしていました、でも、バイトしたお金もとられ、親戚とも仲良くなかったため、なんでも、空気をよんで自分のことは自分でやっていました。

私は、そんな家族の中にいたくなくて、19歳のときに家をでました。

頼まれごとのイライラだけはずっと毎日くりかえされてつらいです。

本当は、毎日娘と楽しくすごしたいです。

(がちゃぴんさん)

がちゃぴんさん、こんにちは!

弟子29号、サトヒです~。

前回、別の”がちゃぴんさん”の投稿に回答させて頂いたところなのですが、同じ相談者の方かな?と思いながら書いております。

がちゃぴんさんには、10歳と5歳の娘さんがいらっしゃるんですね~!!

私は子どもが1人なので、2人の子育てをするってすごいなぁとただただ尊敬なのですが、最近周りでも2人目を出産したお母さんが多くて、みんな口を揃えて言うのが

「とにかく下の子は癒し」

ってことなんです。

なにそれ?って感じですが、上の子は成長と共に自我が芽生えてきて、あれこれ自己主張もするし、ワガママも言うし、親の思う通りに動かなくなってくるわけですが

そんな上の子に手を焼いている時期に、物言わぬ、基本的にはミルクを飲んで寝ているだけ(時々号泣)の赤ちゃんが生まれると、1人目を育てた余裕もあるからか、「なんて楽なの~、見てるだけで癒される~」と感じやすいってことだと思うんですね。

それに、上の子は先に産まれているので、どうしたって下の子に比べてできることも多いし、お母さん側の期待値も高くなるものですよね。

下の子に手がかかる分、上の子には「自分でやってよ~」なんて思ってしまうのも、しょうがないと思うんです。

お母さんからすれば、「あっちもこっちも、もうこれ以上できないよ!」っていうギリギリの状態で、猫の手も借りたいような気持ちだと思うので、上の子がいるなら、少しでも助けてもらいたい気持ちも出ちゃいますよね。

まずは、そのくらい自分が今いっぱいいっぱいなんだ、ということを自覚するのは大切なことかもしれません。

子ども側の気持ちを想像してみる

>頼まれごとのイライラだけはずっと毎日くりかえされてつらいです。

>本当は、毎日娘と楽しくすごしたいです。

とのことですので、きっとがちゃぴんさんは、娘さんに対してイライラしてしまう自分を責めている部分があるんじゃないかなって思うんです。

本当は優しくしてあげたいし、頼みだってニコニコ聞いてあげたいって思う気持ちがあるからこそ、そうできない自分にイライラしてしまうし、その原因である娘さんにイライラが向いてしまうことが辛いんだと思うんです。

愛と罪悪感は紙一重だと言います。

イライラしてしまう自分が辛くなってしまうのは、それくらい娘さんのことを大切に思っているってことなんですよね。

例え99%イラっとしたとしても、その根底には愛情があるってことを、まずはがちゃぴんさんに知っていて欲しいんです。

その上で、ちょっと娘さん側の気持ちも考えてみようかな、と思うのですが、やっぱり下の子の方がかわいいって気持ちって、どこか上の子には通じてると思うんですよ。

がちゃぴんさんが、下の子の方がかわいいと明確に書いているわけではないのですが

>10歳のお姉ちゃんに頼まれごとをされるとほぼ99%、むかつきます。

とのことですので、上の子から見れば、下の子の方がかわいいんだなって解釈してしまう可能性が高いんですね。

「下の子の言うことは聞いてあげてるのに、私が言うといつも怒られる。お母さんは、私のことが嫌いなんじゃないか。」

そんな風に感じることもあるかもしれません。

私自身が長女なので、下の子ができた時の長女側の気持ちがわからなくもないのですが、やっぱり不安なんですよね。

それまで一人っ子で愛を独占していたはずの女の子が、突然現れた別の子に、自分の居場所を取られたような、自分の価値がなくなってしまったような感じがするって、すごく怖いことだと思うんです。

「私のこと、いらなくなったの?もう、愛してもらえないの?」なんて風に、不安を感じているのかもしれません。

だから、そんな不安をどうにか払拭したくて、わざと面倒をかけるようなことをしたり、自分でできるような事をあえてやらずにお母さんにやってもらおうとするんだと思うんです。

つまり、「こんな私でも愛してくれる?」って、お母さんの愛を試しているんですね。

下の子に比べれば、もちろんお姉さんではありますが、10歳ってやっぱりまだまだ子どもですよね。

お母さんに甘えたい気持ちもあるし、もっと自分を見て欲しい気持ちだってあるし、わかって欲しい気持ちもいっぱいあるんだと思うんです。

お母さんに依存して、愛を感じていたい時期だと思うんです。

だとしたら、不安になるのも、愛を試したくなってしまうのも、しょうがないことなんですよね。

自分が本当に感じてきた気持ちと向き合ってみる

でもね、ここで考えてみて欲しいのですが、こうして甘えたくて、自分を見て欲しくて、わかって欲しいって思っているのは、本当は誰なんだろう?っていうことです。

それは…がちゃぴんさん自身なのではないでしょうか。

私には、がちゃぴんさんが封印して無かったことにしている気持ちを、上の娘さんが見せてくれているように見えるんです。

>わたしは、12歳で母を自殺でなくし、父は、妹を溺愛、私は、叩かれたり、妹は、かわいいけどお前は可愛くないなんていわれ、貧しい家で私は高校生のとき、親からは何も買ってもらえないから、せがむこともできる状況もわかっていたので、バイトばかりしていました、でも、バイトしたお金もとられ、親戚とも仲良くなかったため、なんでも、空気をよんで自分のことは自分でやっていました。

先ほど書いた上の娘さんの気持ち。

がちゃぴんさん自身も感じてきた気持ちなのではないでしょうか?

お母さんを早くに亡くし、まだまだ甘えたかった気持ちもあったはずなのに、お父さんは妹ばかりを溺愛し、自分には厳しく当たるばかり。

誰かに甘えることも、頼ることもできない環境で、自分のことは自分でするしかないと家を出た。

その時に感じていた、諦めるしかなかった気持ち。

愛して欲しい
助けて欲しい

そんな気持ちを、上の娘さんが身体を張って見せてくれているのではないでしょうか?

がちゃぴんさんは、その気持ちを感じないように封印してきたので、それを目前で見せつけられることに、イラっとしてしまうのかもしれません。

「私は我慢したんだから、あなたも我慢しなさい!」

がちゃぴんさんが感じているのは、そんな苛立ちなのかもしれません。

母親というのは、娘…特に第一子女児に、自分自身を投影しやすいものだと言われています。

心の傷があれば余計に、自分の思いを、自分の願いを、娘に映し出しやすいものです。

だから、自分が必死で我慢してきたことを、娘さんにもそうすべきと思ってしまうものだし、自分の気持ちをわかって欲しいと期待してしまうものだと思うのです。

だからこそ、イライラしてしまうんだと思うのです。

自分を幸せにすることを最優先にする

では、どうしたらその投影や期待を手放すことができるかといえば、まずは自分の心を癒すことが必要になってきます。

早くに他界してしまったお母さんに、妹を溺愛していたお父さんに、本当はどんな気持ちを感じていたんでしょう?

悲しみや寂しさ、そして怒りもいっぱいあったはずです。我慢してきた欲求もたくさんあったはずです。

その気持ちを、お恨み帳などを使って吐き出してみましょう。心の痛みが強すぎると、一人では難しいこともあるので、そのような場合は、カウンセラーの力に頼ってみても良いと思います。

今まで封印してきた気持ちを、少しずつ感じながら消化していくと、過去の経験に対しての見方が変わっていきます。

これまでの自分の経験の意味や、必然性に気付くことができ、今目の前にあるものに、感謝することができるようになっていきます。

だから、まずは自分の心を癒すこと。それが最優先だと思います。

自分の内面が癒されていけば、自分自身を過剰に娘さんに投影する必要もなくなりますし、自分は自分、娘は娘という線引きもしやすくなっていくでしょう。

そうなって初めて、自分自身と娘さんそれぞれの「自分らしさ」を大切にした、楽しく愛情豊かな親子関係を、自然と築いていけるようになるはずです。

どうかご自分を責めることなく、これまで頑張ってきたことを認めてあげてください。そして、自分の気持ちをしっかりと受け止めて、これまで感じてきたたくさんの悲しみに寄り添ってあげてください。

「私は、もうこれ以上できない。」

そう口に出してみるのも良いかもしれません。

できないことはできなくて、大丈夫なんです。これ以上、自分に無理をさせなくても大丈夫なんです。

自分が我慢をやめた分だけ、人に優しくなることができるものです。大切な娘さんたちのためにも、まずは誰よりも自分が幸せであることを最優先にしてください。

「自分が幸せを感じられることはなんだろう?」

そんな風に、今よりも少しだけ「自分の幸せ」に意識を向けてみてくださいね^^

がちゃぴんさんが過去の傷を手放し、それぞれが自分らしい生き方を尊重し合えるような、楽しく幸せな家庭を築いていけることを祈っています!

コメント

  1. がちゃぴん より:

    2つとも同じ質問者のがちゃぴんです。
    この2つのことだけ、自分の内面とむきあってもうまくいかず、つらかったです。
    このままでは後悔するし、娘に同じ辛い思いもさせたくなかったので。
    回答をいただき、涙がポロポロでました。今まで、自分ダメ人間だと思い込んでたので労っていただいて、自分のこともってねぎらってあげようと思いました。
    娘に投影されてるなんて気づきもしませんでした。

    アドバイスしていただいたことをコツコツとやっていきたいと思います。ありがとうございました。

    • サトヒ satohi より:

      がちゃぴんさん!読んでくださって、本当にありがとう!!がちゃぴんさんに言葉が届いたことが、本当に嬉しくて震えています・・・!!
      そうですよね、娘さんに同じ辛い思いをさせたくない・・・それが、本心なのだと思います。だからこそ、優しくできない自分が辛い、期待に応えてあげられない自分が辛い。その結果イライラしてしまっていただけなんです。どうか、そんな自分をダメ人間だと思わないであげてください。ゆっくりで大丈夫ですから、少しずつ「やらなければいけない」自分を手放して、「できない自分」を家族に愛してもらってください。ちゃんとがちゃぴんさんの愛情は家族にも伝わっています。心配しないで、休んでくださいね。また、一人では難しいことがあれば、いつでもご相談ください!優秀な弟子どもが、待ち構えていますよ!

タイトルとURLをコピーしました