親との葛藤を乗り越えるには、親へのネガティブな感情を否定しないことが大切【ココロノマルシェ】

オカン問題

【親との関係について】

日本人総アダルトチルドレンなんて説があるくらい、実は親との葛藤を抱えていること自体は強度の差こそあれど、思った以上に一般的なことだったりします。

親との関係で受けた傷を癒すために大切なのは、当時感じていたはずの自分の気持ちに正直になること。親へのネガティブな感情を否定しないこと。

ありのままの自分の気持ちをとことん許していくだけでも、親に感じていたわだかまりがほどけていくこともあるのです。

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ココロノマルシェにご相談頂いた内容に回答しています!

親との関係について
私は両親の経営する会社で事務をする25歳女性です。 根本さんのブログ・ホームページを読んで、私には両親へのトラウマや、生...

私は両親の経営する会社で事務をする25歳女性です。

根本さんのブログ・ホームページを読んで、私には両親へのトラウマや、生きづらさがあると自覚しました。

私は、高校生の時に家族の関係が悪くなり、父親からモラハラのような事を言われていました。

少し自分の意見を述べただけで「この俺に反抗するのか」と言われたり、

雑巾がけを断っただけで「お前なんか娘じゃない」と怒鳴られ、酷く泣きました。

また、同じ様にモラハラを受ける母に元気を与えようと、涙を見せず気丈に振る舞って居ました。

父親は当時経営者になったばかりで不安定だったのだと思います。今では反省しており、あの時の俺はおかしかった等と話しています。

しかし私はこの経験から、過剰に人の顔色を伺い、自分自身の怒りや悲しみに蓋をする様になりました。

酷いことを言われてイライラしても無視したり、傷ついても泣くのを我慢する癖、不機嫌そうな人を見ると自分が機嫌よくしないとと思ってしまいます。

最近、仕事が忙しく部下に怒ったりする父親の厳しい面が目につくようになりました。

仕事をしているから・部下がミスをしたから怒って当たり前と頭では分かっていますが、

自分も怒られるのではないか?

同僚の一挙一動で、父が癇癪を起こすのでは?

と過剰な不安にかられて、仕事中は常にイライラ・そわそわ緊張状態です。

実際、父親が私に直接怒る事は非常に稀ですが、過剰に心配してしまいます。

また、この様な自分の過剰な不安から父親へのトラウマに気付き、今まで認めていなかった父親への悲しみや怒りが溢れてきてどの様に対応すればいいか分からずにいます。

私はどうすれば気持ちが落ち着き、両親ときちんと向き合う事が出来る様になるのでしょうか。

(ぴよぴよさん)

「自分らしさ」をとことん追求する、ライフワーク研究家サトヒです!

ご相談頂いてから、しばらく時間が経っていますが、少しは気持ちが落ち着きましたでしょうか?

一人で考えていると、同じところをぐるぐる回ってしまったりするので、突然「スッキリー!」ってわけにはいかないかもしれませんが。

さて、ぴよぴよさんは、ご家族との関係の中で、何らかのトラウマを抱えるようになってしまったようだとご自分で気づいたということですね。

家族との関係の中で傷ついた経験から、生き辛さを抱えている人を「アダルトチルドレン」なんて呼んだりするのですが、アダルトチルドレン研究の第一人者、斎藤学先生曰く、アダルトチルドレンというのは

みんなにいい人と思われたくて、あまりにもそれが強過ぎて、すぐみんなの意向を汲み取ってその通りに動いてしまうから、自分が本当に何を望んでいるかわからないまま生きちゃっている人

とも言えるそうなんですね。

そう考えると、もはや他人軸になりやすい人全員アダルトチルドレン!みたいに言えちゃう気もしますが。だとしたら、日本人総アダルトチルドレン化みたいになっちゃう。

実際にぴよぴよさんがアダルトチルドレンかどうかというのは別として、そもそも「親との関係の間になんらかのトラウマを抱えている人」というのは、やはり多いものだなぁと思うんです。

自分も然りなんですが。(苦笑)

と、そのくらい実は親との葛藤を抱えていること自体は強度の差こそあれど、思った以上に一般的なことだったりします。

なので、それをどう手放していくか?そこからどう自立していくか?ということの方が、その後の生き方を自分で選び取っていく上で、とても重要なことだと思うのです。

モラハラをしてしまう「弱さ」

こういった親との葛藤という部分では、やはり子育て中の影響力の強さから、「オカン」に対して未消化な思いを抱えている人が多かったりするのですが

ぴよぴよさんにとっては、「オトン」へのわだかまりが尾を引いているようですね。

そもそも、モラハラっていうのは、他人の自尊心を著しく傷つける行為です。

DVもそうですね。

自分の満たされない思いを、他人を使って解消しようとするがあまり、行き過ぎて他人の尊厳を無視するどころか、踏みにじってしまう。

もちろん、それをすることでモラハラをする側の本当の欲求が満たされるわけではないので、行為はエスカレートしがちです。

根本的な解決としては、モラハラする側が自分の気持ちとしっかり向き合うことが必要なのですが、見たくない自分を隠そうとするからこそモラハラしているので、なかなかそこまでの強さを持てる人は少ないんですよね。

つまりモラハラというのは、人の「弱さ」がもたらす結果そのものなのです。

自分と向き合う強さを持てないから、他人にぶつけて、その弱さを見ないようにしている。

だから、ぴよぴよさんがお父さんの立場に立って

>父親は当時経営者になったばかりで不安定だったのだと思います。

と想像したのは、あながち間違いじゃないんだろうなぁと思います。

>少し自分の意見を述べただけで「この俺に反抗するのか」と言われたり、雑巾がけを断っただけで「お前なんか娘じゃない」と怒鳴られ、酷く泣きました。

というのも、相手を自分の思う通りにコントロールしなければいてもたってもいられないくらい、自分に自信がなかったり、何か大きな不安を抱えていたのだと思います。

意見を述べるだけで「反抗されている」と捉えるということは、実はお父さん自身が、常に自分の考えや意見に対して不信感を抱き、内側でダメ出ししていたのだと思います。

自信がないからこそ、他者の承認を求めたくなる。異議を唱えられることが、まるで自分そのものを否定されているような気がしてしまう。

そんな心境だったのかもしれません。

我慢することで、愛してきた

と、ここまではお父さんの立場(モラハラする側)を想像してみたわけですが

だからといって、お父さんを許せるかどうかというのは別だと思うんですよね。

普通に考えて、「お前なんか娘じゃない」と一方的に怒鳴られるなんて、心が傷ついて当然です。

親がそんな言葉をかけるなんて、例えそれが本心じゃなかったとしても、私は子供に対して取り返しのつかないほどの傷跡を残すものだと思っています。

「私なんて、いない方が良かったんじゃないかな?」

そんな気持ちを子どもに抱かせる原因になるからです。

いくら不安だったからって、大変な状況で気持ちが不安定だったからって、だからってその自分の問題を、大切な子どもにぶつけていいと思いますか?

厳しいかもしれないけど、私にはそう思えないのです。

>今では反省しており、あの時の俺はおかしかった等と話しています。

だとしたら、某”半沢直樹”ドラマばりの土下座を見せてもらいたいもんですよ。

「俺はおかしかったから」…なんなん?

例え土下座したところで、「謝れば許されるとでも思ってるのか?」と一蹴しますけどね。

あ、私だったらの話です。(笑)

多分、ぴよぴよさんは優しくて、ご両親思いだからこそ、そういう悲しみや怒りを、ずーっとため込んでここまで来ちゃったんだと思います。

お父さんの機嫌を伺い、お母さんをその矛先から守り、必死に家族を明るくしようと、気丈にふるまってきたのですよね。

そのくらい大事に思うご両親だからこそ、手放しで責めたりできないんです。だから、我慢するしかなかったんです。

本当は辛かったこと、悲しかったこと、許せなかったこと。

それを飲み込むことで、ご両親を愛し続けてきたんですよね。

感じてきた恐怖や悲しみ、寂しさをなかったことにしようとして、蓋をし続けてきたんだと思います。

だからこそ、今こうしてご自分の本音が見え隠れしているのは、とても良いことなのだと私は思います^^

言うなれば、今目の前で起きているお仕事での状況は、ぴよぴよさんが固く蓋をして封印してきた思いを、改めて消化し、手放すために起こっていることなのかもしれません。

ある意味、フラッシュバックのように、当時感じていた気持ちが呼び起こされそうになるのだと思います。

それは、すごくしんどいことだと思います。

だって、とっても長い間、見ないようにしてきた気持ちだから。

これを出してしまったらどうなるの?

そんな不安も感じているかもしれません。

だけど、いつも私が書いていることですが、一度感じた感情は、感じ切るまでなくなることはないのです。残念ながら。

”気持ちを感じ切る”というのは、ある意味気持ちを成仏させる手段でもあるんですね。

だから、

>今まで認めていなかった父親への悲しみや怒りが溢れてきてどの様に対応すればいいか分からずにいます。

への対処法は、正直にその気持ちを認めて、自分に感じることを許すしかない、ということになるかと思います。

自分の本音を認めることが、自分を愛することになる

嫌なものは嫌。

悲しいものは悲しい。

腹が立つことは腹が立つ。

傷つくことは傷つく。

相手がどういう意図であろうと、自分が感じたことは自分にとっては真実なんです。

自分が何を嫌で、何が悲しくて、何に腹が立って、何を許せなくて、本当はどうして欲しかったのか。

そういう気持ちを、自分で受け止めてあげるということが大事なんですね^^

それを、直接お父さんにぶつける必要はないんです。(もちろん、伝えられる機会があれば伝えても良いと思うのですが)

ただ、感じてあげるだけ。

感じる自分を許してあげるだけ。

「そうだよね~、そんなの嫌に決まってるよね。」

「うんうん、それは辛かったよね。」

そんな言葉を、自分にかけてあげても良いかもしれません^^

自分がちょっと意見を言っただけで、「反抗するのか」と立てつかれたら、悲しくなりますよね。

「お前なんか娘じゃない」なんて言われたら、居場所を感じられないし、そもそも産んだのはそっちの都合だろ!と怒りすら覚えてもおかしくありません。

ミスしたからって、いちいち怒る必要なくない?とも思います。

コミュニケーション下手なのは、お父さんの都合で、ぴよぴよさんの問題ではないのです。

お母さんに対してはどうでしょう?

ぴよぴよさんは、ずっとお母さんを気遣ってきたけど、本当はお母さんにこそ、守って欲しかったのではないですか?

「なんで私を守ってくれなかったの?私を助けてくれなかったの?」

そんな思いも隠れているかもしれません。

きっと、そういうネガティブな気持ちを感じることは、ご両親を傷つけるような気がしていて、気が引けたのかもしれません。

そうやって、ずーっとぴよぴよさんは自分以上にご両親を気遣い、救おうとしてきたのですね^^

だとしたら、今度は自分を救ってあげる時が来たんじゃないでしょうか。

ずっと、心の奥に封印されて、誰にも気づいてもらえなかった自分の本当の気持ちをすくい上げて、大切に扱ってあげる時がきたのではないでしょうか?

怒っていいんです。

悲しんでいいんです。

ご両親を許せなくてもいいんです。

まずは、そんな自分を許してあげるんです。

これまでは、本当の気持ちを我慢することで誰かを愛そうとしてきたけど、今度は本当の気持ちを感じてあげることで、自分を愛してあげるんです。

そういうタイミングがきたからこその気付きなんじゃないかなぁ?と思いました。

まずはベタな提案になりますが、ステキなノートを5冊くらい準備して、自分のありったけの語彙で罵詈雑言をしたためる「お恨み帳」でも書いてみましょうか^^

これは、ご両親を傷つけるために書くのではありません。

自分が我慢してきた気持ちをガス抜きするために書くものなんです。

そして、ぴよぴよさんが自分の本当の気持ちを感じたからって、それはご両親を傷つけるようなことにはなりません。

優しいぴよぴよさんには、もしかしたらなかなか書きにくいものかもしれないので、過去の出来事を振り返って、

「その時私は○○と感じていた、本当は○○して欲しかった」

というリストを作ってみるのも良いかもしれませんね^^

どんなに不満を感じても、全力でご両親を愛そうとしてきた自分をちゃんと認めてあげて、我慢してきた自分の気持ちのありのままをまるっと受け止め、どんな自分も許してあげてくださいね^^

ぴよぴよさんが、自分が感じる気持ちに正直になり、お父さんの呪縛から心を解き放てることを、心から祈っています!

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