愛あるみなさま、こんにちは。
サトヒです。
今日は、こちらの物語が生まれた舞台裏について。
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2021年の6月に、私はある方に執筆のお願いをした。
その方は、大嵜直人さん。
カウンセラーのお弟子仲間でもあり、プロの文筆家。
マヤ歴占いによると、私にとって「鏡の向こうの人」と呼ばれる相手。
それは、もう一人の自分とも言われ
5000万人に1人の確率でしか出会えないらしい。
そのつながりを見つけてくれたのは、やまだようこカウンセラー。
彼女もまた、直人さんに執筆を依頼した一人で、私はその文章にいたく感銘を受けていた。
元々、直人さんの存在は、直人さんがお弟子になる前から知っていた。
共通の師である根本先生が、時折Facebookで彼のブログをシェアするのを目にしていたから。
最初はタイトルに惹かれて、こっそり覗いた。
何度か目にするうち、ブログの中に「ファイナルファンタジー」という単語が出てくることに気づき、親近感を覚えた。(私はドラクエ派だけど、FFもやる)
そして、彼がつむぐ繊細で美しい文章からにじみ出る哀愁と
時に悲しい背景が見え隠れする、憂いをまとったような空気感と
穏やかさの陰にある揺るぎない強い意思のようなものに
なんだかすごく心惹かれた。
勝手に、不思議な縁も感じていた。
肝の小さい私は、直接コンタクトを取る勇気を持てずにいたけれど
いつしかその「不思議な縁」に導かれて、直接的なつながりを得ることができた。
そして、執筆をお願いするという流れに至ったのだった。
*
直人さんは、私の申し出を快く受けてくれた。
その時の私は、カウンセラーとして活動する中での
「自分の提供できる価値」
というものがわからず、迷走していた。
自分が自然にできること
自分がやりたいこと
自分の強みや価値観
自分にとっては当たり前すぎて見えないものを
「客観性」という力を使って、理解したいと思っていた。
その一つの方法として、直人さんの文才に頼ってみたいと思いついたのだった。
直人さんから、書いて欲しい文体のイメージを問われ
「情緒的な説明文」
という、わけのわからないお願いをした。
私は全く記憶にないけれど
「プロモーションビデオのような文章」
なんてことまでのたまっていたらしい。
そんな無理難題にも思える依頼を、直人さんは優しく引き受けてくれて
そこから、10の質問に答えるための往復書簡が始まったのだった。
*
直人さんの描いてくれた私好みの舞台設定の中で
私は、「賢者」としてのペルソナに身を包んだ。
直人さんは、時には天空の竜となり
砂漠の女王となり
勇者の母となって
賢者としての私と対話を重ね
私の心の深いところにある、今まで言葉にする機会もないまま眠っていた
どこか確信めいた個人的な思想のようなものを引き出してくれた。
とても深く、鋭い質問に、私は頭を悩ませることも多かった。
直人さんの創り出してくれた空気感を壊したくなくて
物語のイメージを壊さぬよう慎重に、丁寧に、言葉を選び続けた。
一つの質問に答えるために、一か月を要することさえあった。
そうして気が付けば
最後の質問に答える頃は、最初の質問から1年が経っていた。
(その物語は、アナザーストーリーとしてまた別の機会に)
その過程で引き出された、私の内側にある思想や価値観の核のようなものは、
10日後に、往復書簡とは全く違う舞台設定の中に生まれ変わって
私の元にやってきた。
当初は、往復書簡そのものが作品になると思っていたから
あまりにも壮大な世界観の変化に、めまいすら覚えた。
いや、直人さんの文才の煌めきに、目がくらんだだけかもしれない。
そして、改めてその物語に目を通した時、私はまた軽く戸惑った。
あれ?
私は、主人公なのか?
それとも、カウンセラーなのか?
どちらもが私のようでいて、どちらもが私とは少し違っているような気もして。
だけど、私は理解する。
そうか、これは過去の私と今の私が出会う物語なのか。
*
作品が完成して、誰よりも先に読んでもらいたかった人に原稿を見せた。
作品を一読した後、やまだようこ氏は
「この人に出会えて、ほんとうによかった。」
という物語の終わりにある、その一文に対して
「等身大の、そのままの私と出会えてよかった。という自分へのラブレターだね」
とつぶやいた。
1年間という想定外の長い旅を終えた時
直人さんは、何度も
「書かせてくださって、ありがとうございました」
と言ってくれた。
その都度私は、
「感謝するのは、私の方なのになあ」と感じつつ
5000万分の1の奇跡を思いながら、こう伝えるのだった。
「私の物語を書いてくださり、ありがとうございました!」
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