【長女に対する嫌悪感に悩んでいます。】
そもそも論ですが、どうしても母親というのは、第一子女児に自分を重ねて見てしまいやすいというのがあります。(これを投影と呼びます。)
そしてその「投影」とは、自分の気づいていない、未消化な感情に気付き、改めて手放すために起こるものと言われています。
だとすれば、娘さんは一体何に気づかせてくれようとしているのでしょう?
目の前の相手が見せてくれる自分の隠された思いを知ることが、「投影」の大きな役割の一つでもあるのです。
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ココロノマルシェにご相談頂いた内容に回答しています!
2人の娘(7歳と3歳)のママです。
最近長女に対して嫌悪感を抱いてしまいます。
特に長女が次女を押したり、無理矢理物を取り上げたり、意地悪をしたりすると本当にイライラします。次女に対しては、ワガママに困ったりしますがそこまでイライラはしません。自分が長女で弟がいたから、自分のことを見ているようで許せないのだと思いますが…。
自分が幼かった頃を思い出して長女の気持ちに寄り添ってみたり、当時の母の気持ちを想像してみたりしますが、なかなかイライラが消えません。ちなみに私は子供のころから親の顔色を伺って過ごしてきました。
自分のやりたいことや、興味のあることはあまりなく、とにかく優等生で人の顔色ばかり伺って過ごしてきました。
長女がしつこく物をねだってくることにもとてもイライラしてしまいます。
欲しいものがあったらクリスマスにサンタさんに頼むか、お誕生日に買おうと言いますが全く引こうとしません。
あまりにしつこく言ってくるので、私のなかにお金に対するいらない信念があるのでは?というところまで辿りつきましたが、よく分かりません。
こんなことが最近続くので、長女に対して嫌悪感を抱いてしまいます。
根本先生の記事を見て、自己否定しているんだとも思っています。
どうしたらもっと自分と娘のことを受け入れることが出来るのでしょうか。
(しおりんさん)
「自分らしさ」をとことん追求する、ライフワーク研究家サトヒです!
絶賛、二人の娘さんの子育て中なのですね!
「子育ては自分育て」なんて名言?がありますけど、いやしかし本当ですよね~。私も日々、実感するばかりです。(苦笑)
普段、子どもに対してイライラしちゃうなんて当たり前だし、そんな気持ちをスルーして日々を過ごしてしまう人も多い中、自分のネガティブな感情と真摯に向き合って、どうにかしたいと思い悩むということは、しおりんさんが真剣に子育てをしていらっしゃる証だなぁと頭が下がる思いです。
本当に、よく頑張っていますね^^
そもそも論ですが、どうしても母親というのは、第一子女児に自分を重ねて見てしまいやすいというのがあります。
いわゆる「投影」という心の働きなのですが、投影の説明は、師匠のブログに譲ります!(注:手抜きではありません。)
この「投影」という心の仕組みは、心理的距離が近ければ近いほど、より強く起こるものなので、自分の身体ら出てきた子ども、ましてやそれが女子だったりすると、自分と相手の境界線がとても曖昧になるんですね。
あれ?私はあなた?あなたは私?みたいな感覚です。
時に子どもが、まるで自分の一部みたいな感覚がしてしまうことってありませんか?(私はありますよ~。)
そうすると、どうしても相手に自分と同じ思考や行動を求めやすくなるんですね。
「私がこうするんだから、この子もこうして当たり前」みたいな感覚を、無意識レベルで持ってしまうのです。
・こうして欲しい
・こうするべき
・こんなことはしてはいけない
などなど。
なので、どうしても自分のルールを無意識に相手にも押し付けがちになりますし、自分の思い通りに動いて欲しいという期待値が上がってしまいます。
期待値が上がるということは、期待を裏切られた時のガッカリ感も強いということです。
そのために、イライラしたり、不安になったりしてしまうことも多いわけですね。
そして、そういった不快な感情をどうにかしたくて、目の前の相手に対して過剰に心配したり、口出ししたり、コントロールしたくなってしまうものだったりもするのです。
ちなみにこれは、しおりんさんだけに起こることではなくて、世の中の母親全員がハマりやすい罠だと思っています。相当意識的かつ客観的に自分を見ようとしないと、なかなか回避できない無意識の心の動きなんです。
だから、娘さんにどこか自分を重ねてしまうのは、「私はオカンという生き物だからしょうがない」と諦めて受け入れるしかない部分でもあります。
長女が一番その投影の影響を受けやすいものですが、もちろんその対象が長男だったり、次男だったり、次女だったりすることもあると思います。
何か、自分に近いものを感じるとか、心理的距離が近く感じるとかで、その「投影」の対象は変わるものなのかもしれません。
だから、まずはしおりんさんが、どこか娘さんに対して自分を重ねて見ている可能性がある、ということは頭の片隅に置いておいて頂けると良いかと思います^^
で、しおりんさんが娘さん(長女)にご自分を投影しているという前提で話を進めてみると、色々と娘さんに対して感じている思いを通して、ご自分の気持ちに気付きやすくなっていくと思います。
>自分のやりたいことや、興味のあることはあまりなく、とにかく優等生で人の顔色ばかり伺って過ごしてきました。
と書いていらっしゃるので、しおりんさんは、ずっとイイ子ちゃんで、優等生で、親の顔色を窺ってきたのですよね。
そりゃー、相手の期待を察して、その期待に応えることを積み重ねてきたら、自分が素直に感じる「やりたい」「楽しそう」という気持ちを、どこかに見失ってしまうものだと思います。
それは決してしおりんさんに「やりたいこと」や「興味のあること」が無いわけではなくて、長年「他人軸」「親軸」で行動することが癖になってしまったがために、自分の素直な気持ちを固く封印する癖がついて、本音がわからなくなってしまっているだけ、なんですね。
そしてしおりんさんが、それくらい親の顔色を窺って、空気を読んで行動するのが当たり前なのだとしたら、自分を投影している娘さんにも、無意識にそうして欲しいと思ってしまうのは当たり前なのです。
でもその期待に反して、長女が「我慢しない」「意地悪をする」ような姿を見てしまうと、「なんで、当たり前のことができないの!?」と理解不能だし、つい腹が立ってしまうものだと思います。
しおりんさんには弟がいると書いていらっしゃったので、どこか「姉」としての在り方や役割を、子ども心に一生懸命守ってきたのかもしれませんね。
だとすると、長女の「理想的な姉らしからぬ姿」に腹が立つのも当然だと思います。
自分がこうすべきと思って、必死で守ってきたルール、自分との約束のようなものを、いとも簡単に破っているのを見たら、心が動揺するのは当たり前です。
>自分が幼かった頃を思い出して長女の気持ちに寄り添ってみたり、当時の母の気持ちを想像してみたりしますが、なかなかイライラが消えません。
これは、とても良い方法だと思いますが、きっと頭では理屈は理解できても、心が納得しないのだと思います。
娘さんのありのままの姿を受け入れようとするたびに、
「私はあんなに我慢してきたのにどうして?」
とか
「そんなワガママで愛されていいわけがない、愛されるはずがない」
と、封印した怖れや痛みがヒリヒリと疼くようなこともあるのかもしれません。
つまり、しおりんさんはすごくすごく、人一倍我慢してきた人なんだと思います。
自分が本当にしたいことはずっと後回しにして、幼い弟を優先したり、お母さんやお父さんの望む自分であろうとしたり。
そうやって、優等生をやっていれば、家族が笑顔でいられるから。
お母さんもお父さんも、きっと安心してくれるから。
そうやって、しおりんさんはご家族を愛してきたんですよね^^
とっても大事な家族だからこそ、自分の思いを犠牲にしてでも、助けたかった。笑顔にしたかった。幸せにしたかった。だから、これまでずっと優等生で頑張ってこれた。
でも、しおりんさんの子ども心はそれだけでは満たされなかったのかもしれません。
きっと本当は、もっともっと甘えたかったし、ワガママ言いたいこともあっただろうし、たまには自分を優先して欲しい、私の気持ちを分かって欲しい、寄り添って欲しいって思う時もあったんじゃないかなあ?って思うんです。
そんな子どもなら当たり前に感じるであろう気持ちを、しおりんさんはぐっとこらえて、たくさん家族のために尽くしてきたんだと思うんです。
それって、本当にすごいことですよね。まずは、そんな家族思いな子どもの頃の自分を、ぎゅっとハグしてあげてください。
「よく頑張ったね、よく愛してきたね」って。
でもね、本当はこうして欲しかった気持ちって、どんなに隠そうとしても無かったことにはならないんです。
ちゃんと、自分で見つけて、認めて、受け入れてあげるまで、ずーっと心の奥にくすぶったまま残ってしまうものなのです。
冒頭に「投影」のお話を書きましたが、そこで紹介した根本先生のブログにあるように、「投影」って実は、自分が抑圧した感情、つまり隠している気持ちを映し出すものだとも言われるのです。
隠した自分のことを、「シャドウ」なんて風にも言ったりします。
根本先生のブログにもありますが
そもそも「投影」ってなんで起こるのか?というと「心の中の感情に気付き、開放するため」と解釈するのが良いと思います。
自分の気づいていない、未消化な感情に気付き、改めて手放すために「投影」が起こるんですね。
じゃあ、もししおりんさんが娘さんに自分を映し出して見ているとしたら、一体娘さんは、しおりんさんが隠しているどんな気持ちを映し出しているのでしょうね?
これは私の想像ですが、娘さんはある意味、しおりんさんが小さい頃に本当はわかって欲しかった気持ちを、身体全体で表現してくれているんじゃないかと思うんです。
ねぇ、お母さん。
私も、意地悪な気持ちになることがあるよ?
私だって、下の子に譲れない時があるよ?
どうしても手に入れたい物があって、我慢できない時だってあるよ?
私だって、たまにはワガママ言いたいんだよ?
いつもいつも、完璧にいいお姉ちゃんではいられないよ?
ねぇ、お母さん。
そんな私でも、愛してくれる?
小さい頃のしおりんさんは、きっとご両親を喜ばせるために、そしてご両親に愛されるために、優等生役を選んだのだと思います。
でも、本当はそうじゃなくても愛されたんだよ、愛されていいんだよっていうことを知らせたくて、娘さんはしおりんさんの元で、しおりんさんの本当の気持ちを代弁する役を選んでくれたのかもしれませんね^^
それが、娘さんなりの、お母さんの愛し方なのかもしれません。
娘さんを受け入れたいと思う気持ちこそが、もはや大いなる愛情なので自信を持って頂ければ良いのですが、「どうしたらイライラしにくくなるのか?」といえば
>根本先生の記事を見て、自己否定しているんだとも思っています。
と、しおりんさんがご自分で気づいているように、自己否定を減らしていくことが重要だと思います。
私自身、まだまだ自己肯定感が低い頃に、娘を妊娠したのですが、このままだときっと自分に接するように娘に接してしまい、自己肯定感の低さを連鎖させてしまうという危機感を感じたことが、自分と真剣に向き合う覚悟を決めるきっかけになりました。
そのくらい、子どもというのは真剣に自分と向き合うきっかけを与えてくれる生き物です。
しおりんさんが、娘さんに対して感じる嫌悪感は、そもそもが自分で自分を嫌っている気持ちとイコールです。
自分に対して、「こんな自分じゃダメだ」と思っている分だけ、娘さんの振る舞いが許せなくなってしまうんですね。
でも、先ほども書いた通り、娘さんがしおりんさんの本音を代弁してくれているのだとしたら?
ご両親に、そのままで愛されたかった本当の自分の姿を表現しているのだとしたら?
しおりんさんは、どんな風にご両親に受け止めてもらいたかったですか?
どんな風に、自分を許して欲しかったですか?
どんな風に、自分を愛して欲しかったですか?
まずは、その自分の気持ちに気づいてあげるのが大事だと思うのです^^
そして、それを娘さんに与えようとする前に、まずは自分自身に与えてあげて欲しいのです。
自分がダメだと隠してきた部分を、そのままでいいよって言ってあげる。
優等生じゃない部分を、それも自分だよねって許してあげる。
いつも完璧じゃないよね、ワガママ言いたいこともあるよねって自分に言ってあげる。
そうやって、まずはご自分の中の満たされなかった子ども心を、大人の自分が癒してあげるんです。
そうすることで、「投影」元の自分の気持ちが変化し、見えてくる景色にも変化が現れると思っています。
直接娘さんに対するイライラをどうにかしようと画策するよりも、イライラの元にある感情を手放していくことの方が、実は近道だったりするので^^
娘さんは、しおりんさんがそのままで愛される価値があるって教えるためにやってきた、神様からの使いなのかもしれませんね。
子育てで重要なのは、何よりも「お母さんの笑顔」だと私は信じています^^
どうぞ、日々の子育ての疲れをしっかりと癒しながら、ご自分の子ども心を十分に満たしてあげる時間を積極的に作ってあげてください。
どんな小さなことでもいいので、やってみたい、楽しそう、面白そうと思うことをやってみるのもオススメですし、欲しいと思っていたけど買っていなかったものを、自分にプレゼントしてみるのも良いですよ。
しおりんさんが、自由と安心感の中で、のびのびと楽しく子育てができるようになることを、心から祈っております!
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