相手の気持ちを試さずにはいられない心の仕組み:「試し行動」の裏にある「言えない本音」【ココロノマルシェ】

ココロノマルシェ

【恋人への試し行動がやめられない】

「試す」という行動の土台にあるのは、「疑い」なんです。

相手の気持ちも、自分の愛される価値も信じられないから、「私は愛されない」ことを証明したくて試し続けてしまう。

だけど、試してしまうのは、本当に感じている気持ちを出せないせいなのかもしれません。

そして、その気持ちを出さないことこそが、相手への愛の証なのかもしれません。

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ココロノマルシェにご相談頂いた内容に回答しています!

恋人への試し行動がやめられない
初めまして。 見捨てられ不安からなのか、恋人への試し行動がやめられず困っています。 アドバイスいただけたら嬉しいです。 ...

初めまして。

見捨てられ不安からなのか、恋人への試し行動がやめられず困っています。
アドバイスいただけたら嬉しいです。

私の試し行動とは、彼から連絡がないと、連絡が来るまで大量にメールを送ってしまったり、本心では別れたくないのに、もういいと別れを匂わせ、彼の愛情を試してしまうことです。

「この人は、私を見捨てて悲しませるような人間じゃないか?」

こんなことやってもまだ好きでいてくれるのか、愛してくれるのかと試してしまいます。

一度スイッチが入ると、なかなか自分の感情を切り替えることが出来ません。

去年の12月、初めて、境界性パーソナリティ障害という言葉を知りました。

境界性パーソナリティは、見捨てられ不安から来ていて、その原因は親子関係にあると聞きました。

けれど私の場合、家族との関係は今も昔も良好です。

何不自由なく、大事に育ててもらったと自負があり、最初は当てはまらないと思ってました。

けれど、大事に育ててくれたとは思うけど、私はもっと話しを聞いて欲しかった、褒めてもらいたかった、認めてもらいたかった。

という想いがあることに気づきました。

そして、親から満たされなかった愛情を恋人に求めるようになり、もっと愛して!!が止まらず、試し行動がやめられないのかと思ってます。

ここまで自分なりに分かってるのに、それでも試し行動がやめられません。

彼と私は、日本とアメリカで遠距離恋愛中です。

彼はもともと連絡がマメではなく、彼も私の両親と同じで私が望む愛情表現をしてくれません。

本当は、彼と一緒に人生を歩んでいきたいし、関係を育んでいきたいと思っていますが、連絡が頻繁じゃないため、コミュニケーションがちゃんと取れず

将来の話しもあやふやで不確かなため、本当にこの人は私のこと好きなのか?と不安になってしまいます。

彼は、私の幸せを一番に想ってると言ってくれるものの、両親と同じで、私が欲しい愛情表現ではないため、どうしても不安が尽きません。

本当は、もっといろんなことを共有して、一緒に関係を育んでいきたいと思っています。

なので克服しようと色々試し、落ち着いてきたかのように見えました。

でも、コロナの影響で先の見通しが立たず、彼も向こうの生活が苦しく、ますます連絡が少なくなり(社会人ですが、アメリカの大学で博士号取得のため勉強を頑張っています)、

愚痴(弱音?)を聞くようになり、コミュニケーションがまともに取れないので、また試し行動が始まってしまいました。

もう試し行動はやめたいです。

どうやったら試し行動がやめられ、もっと楽しい恋愛ができるのかアドバイスをいただきたいです。

よろしくお願いします。

PS. 彼には、私が境界性パーソナリティ障害かも知れない話しはしています。

(AIさん)

「自分らしさ」ととことん追求する、ライフワーク研究家サトヒです!

あまり、恋愛相談はお答えしてない方なのですが、「試し行動」を散々やって、自爆テロで”自分だけ”木っ端微塵になる経験を数々繰り返した挙句、燃え尽きた灰の中から不死鳥のごとく甦った経験から、AIさんのご相談が到底他人事とは思えず、お答えさせて頂きたいとしゃしゃり出てきました。

フェニックス・サトヒとでも呼んで頂けますと光栄です。(嘘)

どうぞよろしくお願いします。

「私は○○だから愛されない」という思い込みが怖れを生む

ご相談を読む限り、ご自分のことをよく分析されていて、自分なりにどうにかしたいと自分の心とたくさん向き合ってこられたことが伝わってきますね。

>見捨てられ不安からなのか、恋人への試し行動がやめられず困っています。

と書いていらっしゃいますが、私も「試し行動」の根幹にあるのは、「見捨てられ不安」だと思っています。(実際、私もそうでしたし)

じゃあ、なんで「見捨てられ不安」を感じてしまうのかと言えば、”自分が愛されることを手放しで信じられない”からなんですよね。

つまり、見捨てられる不安というのは、自分の価値を信じられない不安とイコールだと思っています。

で、「自分の価値を信じられない」とか「自分が愛されることを信じられない」という思い込み(これは誤解なのですが)がどこから来るかと言うと、やはりご両親との関係に行き着くことが多いのではないかなというのが、私の考えです。

そこまでは、AIさん自身も辿り着いているわけで、ご自分の中に

>大事に育ててくれたとは思うけど、私はもっと話しを聞いて欲しかった、褒めてもらいたかった、認めてもらいたかった。

という気持ちがあったことに気付けているんですよね^^

そう、私たちは「自分が思った愛情表現」しか、「愛」だと受け取れないものなのかもしれません。

基本的に、親子関係の根底にあるのは「愛」であると思うのですが、親子と言っても他人ですから、言葉にしない部分、表現しない部分まで汲み取って察することはできないものです。

そして、私たちは目に見えていることを自分の考えと照らし合わせて、出来事を解釈しているものです。

言い換えれば、出来事を解釈する元となっているのが、「自分の考え」というフィルターなわけです。

AIさんにとっては「話を聞いてもらうこと」「褒めてもらうこと」「認めてもらうこと」が「愛されている」感覚の大きな元になる行動だった。

その気持ちが満たされなかったことで、「愛されていないのではないか」と感じるようになってしまった。

そして、その原因をおそらくAIさんは、無意識に自分のせいにしてしまったのかもしれません。

「私が〇〇だから、(親から)愛されなかったんだ」

ちょっと考えてみて欲しいのですが、AIさんにとって、○○に当てはまる言葉ってなんでしょう

AIさんは、自分が愛されなかったと感じている原因を、自分の何のせいにしているのでしょう?

AIさんは、自分の一部を「愛されない自分」として決めつけて、その自分を否定し続けているのかもしれません。

先ほども書いた通り、私たちは「自分の考え」をフィルターにして、外側で起こる出来事を解釈しているので、自分の一部を否定して

「こんな自分は愛されない」

という思いがある限り、相手からも「愛されない」と思い込んでしまうものなんですね。

だから、その考えを否定したくて、相手を「試す」わけです。

こんな私でも好きでいてくれるの?

こんな私でも愛してくれるの?

こんな私でも見捨てずにずっと側にいてくれるの?

だけど、「試す」という行動の土台にあるのは、「疑い」なんです。

相手の気持ちも、自分の愛される価値も信じられない。

「試し行動」は自分の思い込んでいる結果が出るまで終わりがないのです。

自分の思い込んでいる結果が何かと言うと、「やっぱり私は見捨てられるんだ」「やっぱり私は愛されないんだ」という答えなのです。

無意識的には、「試す」のは自分が思い込んでいることが正しいことを「試したい」からなんです。

自分の思い込みを証明するために、「試す」んです。

そりゃ、苦しいですよね。

最初は許してもらえていた行動も、何度も繰り返されれば誰だって多少は嫌になってしまうものです。

「試し行動」は、そこまで相手を追い込んで、自分の思い込みを証明しようとするのです。

だから「試し行動」って、私みたいに「自分だけが木っ端みじんになる自爆テロ」になりやすいんですよね~。(遠い目)

「我慢」という「愛情表現」

そもそも、彼氏さんは遠距離恋愛、連絡もマメじゃない方、将来の約束もない、相手は自分の生活で精いっぱい。

普通に、彼のことが大好きであればあるほど、不安になっちゃうシチュエーションだと思うんです。

だから、その不安を自分の「見捨てられ不安」だとか「境界性パーソナリティ障害」のせいにしなくてもいいんじゃないでしょうか。

そのくらい、彼のことが大好きで一緒にいたい。もっと私の方を見て欲しい。もっとコミュニケーションを取りたい。私のことをわかって欲しいし、彼のこともわかりたい。

それって、恋する女子なら普通のことなんじゃないでしょうか?

そして、そんな自分の本当の気持ちを我慢して心に仕舞い込んでしまうのは、相手のことを大切に思うからこそなんじゃないでしょうか?

きっとね、AIさんはご両親に対しても同じだったんだと思いますよ。

お父さんとお母さんの愛情を感じていたからこそ、自分の感じていた「もっと」という気持ちを我慢して、封印してしまった。

本当は、もっと話を聞いてもらいたかったこと、自分を見て欲しかったこと、褒めて欲しかったこと、認めて欲しかったこと。

相手に言えなくて、伝えられなくて、自分でも感じないように、心の奥底にぎゅーっと押し込めてきた。

ここまで十分愛してもらっているのだから、これ以上を望んだら申し訳ない。

お父さんとお母さんはたくさん愛情を注いでくれているのだから、ワガママを言ったら困らせてしまうもの。

だから、”本当はこうして欲しかった”なんて気持ちは、感じてないことにして、自分の中に隠しておかなくちゃ。

どこか、そんな風に思っていた気持ちがあったんじゃないでしょうか。

子どもは、親のことをよく見ているものですし、大好きな両親だからこそ困らせたくない、イイ子でいたい、助けて喜ばせたいと思うものです。

だから、「我慢」することで親を愛そうとする子どもって、空気が読めちゃう優しいタイプにほど多いんだと思います。

だけど、やっぱり家族と言えど他人。だからこそ、言わなくちゃ伝わらないこともたくさんありますよね^^

ましてや、恋人ならなおさらです。育ってきた環境も、生きてきた環境も、ましてや性別も違う相手に、表現していない言葉が伝わることはほとんど無いんですよね。

もしかしたら、AIさんにとっては「自分が本当はして欲しいと思うことを我慢する」というのが、「愛情表現」なのかもしれません。

でも、AIさんを大切に思う人たちにとっては、「AIさんが本当に望むことを叶えてあげること」が最大の愛情表現になると思うし、そうしたいと思っていると思うんですよね^^

だから、自分の「もっと」という気持ちを悪者にしないであげてください。

素直に相手に求めたい気持ちを、「ダメなこと」として封印しないであげてください。

勇気を出して、相手に伝えてみてください。

そして、”我慢したくなる”ほどに、相手を愛してしまっている自分の大きな愛に気付いてください。

AIさんの心は、ちゃんとわかっているんだと思うんです。

ご両親からも、彼からも愛されていることを。

その愛に報いられないと思い込んでいる自分を、愛せないだけなのではないでしょうか。

でも、こんな自分では愛されないのではないかと思ってしまうことや、自分の素直な欲求を遠慮してしまう、その気持ちこそが、もはや相手への思いやりや愛なんですもん^^

これからは、「愛されない理由」ではなく、「愛されている理由」に目を向けるようにしてくださいね^^

ご両親や彼は、AIさんのどんなところを素敵だと思ってくれているのでしょう?

どんなところを愛しいと思っているのでしょう?

人は、完璧だから愛されるわけではありません。

実は人の不完全さこそが、愛されるポイントだったりするのですよね。

自分の良いところを、愛されるべきところを、たくさん探してあげてみてくださいね^^

AIさんがご自身の不安をぎゅっと抱きしめて、自分自身を見捨てることがないように、自分の良いところや価値をたくさん見つけ出してあげられることを心から祈っています!

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